尼崎・園田
1976年12月2日

(2024年6月4日記)

「質屋のおばちゃん」

当時
駅前にあった質屋さん(一六銀行)によく通った

給料から
家賃、光熱費、食費
専門学校の費用
等々で毎月ギリギリ
足りなくなると
カメラを持って
お金を借りる
大体2〜3万円くらい
1か月ぐらいで質札を持っていく
流したことは無い

ある時
おばちゃんが「お茶でも飲んでいく」
とコーヒーを入れてくれた

いろいろと話をしていると
お客が入ってきた
「これ、30万円位する宝石やで」と

おばちゃんが
ちょっと見て
「3000円位であれば」
お客は
「え〜っ、高い宝石やで」など
結構、粘っていたが
帰っていった

おばちゃんに
「高いと言っていたやん」と言うと

おばちゃん
「アレは偽物」
「なんで?」と聞くと

おばちゃん
「こういった商売していると、
良い物しか見ない
だから悪いものはすぐわかるの」


Another Orion
2024/6/4/Photo-1UP